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ことばのまちを作る読書会

ことばのまちを作る読書会

By ことばのまちを作る読書会

高円寺の長屋の一角を改装して、書店と広場を作ろうと構想しています。
書店や広場で、意志を通い合わせることで「ことばのまち」を作っていきたい。
定期的に読書会を開いています、興味ある方、kotobanomachi@gmail.comにメール
もしくはTwitterアカウント@kotobanomachiまでご連絡ください。
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ことばのまちを作る読書会vol.2 - 「思いがけず利他」中島岳志

ことばのまちを作る読書会Mar 18, 2022

00:00
21:60
ことばのまちの「推し本会」第2回

ことばのまちの「推し本会」第2回

「推し本会」は、自分が好きだと感じた本の良さを伝える寄り合いです。今回のテーマは「ことばのまち」と聞いてイメージする本、その本の良さを話しました。参加した方々の背景に在ると感じたのは、「言葉以外のコミュニケーション手段の可能性」と「共同体の理想のあり方をシェア型書店や組合を通じて探りたい」この二つでした。


普段のコミュニケーションにおいて言葉が果たす役割を重視しつつも、言葉以外でも意志を通い合わせることができるという可能性を見出す本が、「あなたの人生の物語」や「心は孤独な狩人」だったように感じます。「あなたの人生の物語」では、人間がエイリアンとのコミュニケーションを試みようとする。その過程で、エイリアンにおいては話し言葉と書き言葉が全く別の体系ではないかということがわかってきます。「心は孤独な狩人」では、カフェに静かにたたずんでいる聾唖の男に人々が悩みを吐露する。

シェア型書店や組合を通じて、共同体の理想のあり方を探るという観点からは二つの本が出ました。「みんなのコミュニズム」と「絶版本」です。あり方を探るにしても、現在までの試みの失敗をまずは考えよう、という趣旨で「みんなのコミュニズム」が紹介されました。試みの例としては、計画経済や共産主義があります。共同体の理想として、過去の人々の考えを継承していく取り組みが行われる空間というのが挙げられました。そして過去の考えを継承していくには、現在流通している本だけでなく、絶版となってしまった本も読むことができる必要がある。絶版本がいかなる価値を持っているのかを挙げているのが「絶版本」です。

Oct 15, 202201:16:22
ことばのまちの「推し本会」

ことばのまちの「推し本会」

「ことばのまち」と聞いて、イメージする本を持ち寄り、それぞれの本を推す理由を語りました。

本の交換会や組合化のことを話し合い、ことばのまちを構想していますが、「本」という物理的な実体を持つものを介して話すことで、お互いが「ことばのまち」のイメージを確かめることができるのでは、と思い立って推し本会を開きました。

合わせて10冊の本が持ち寄られましたが、言葉の持つ両義性を立ち止まって考える会でした。

言葉を通じて人は意志を通い合わせ、ときには現在とは異なる、もう一つの社会を構想したりさえする。資本主義、今の政治体制以外に道はないのだという人もいますが、そうではないと思う。異なる世界を、他者を、想像する。紹介された「つながりの経済をつくる」という本は、言葉による構想の実践例が多く載っている本です。日本のみならず、たとえばスペインに目を向けると、社会的連帯、社会的経済が胎動している。ある言葉は構想へ、またある言葉は自らの窮地を助ける。貧困に陥った女性の派遣社員を描く「神さまを待っている」では、窮状からの回復を駆動させたのは言葉でした。

言葉の両義性から話を始めたのでした。では、どのような点で言葉は抑圧に働くのか。使うことのできる言葉の種類によって人が選別されてしまう、具体的に言えば、文章が書けない人は就労が難しい現状があります。推し本会に参加する私たちは人に対して話すことができるが、そうではない人がいる。「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」では、ひととの会話が難しく、気持ちを伝えることができない自閉症の方の心の声が述べられています。言葉によらない世界があります。

互いの推す本を持ち寄り、好きを語るという会ですから紹介に優劣はありませんが、最も印象的だったのは「やきそばばんばん」という絵本です。ことばのまちが形作られていくその過程は、その絵本で描かれているような、好きなものを持ち寄る、もしくは嫌いなものをそこに置いておく、といった仕方になるのでは、と過程が想像できたために印象的でした。作っているのはおばあさん、と思ったら、その人がどこかへ行っちゃった、さあどうなっていくのでしょう。

Jul 17, 202201:33:40
ことばのまちを話す会第4回 - 読書会が生む関係性

ことばのまちを話す会第4回 - 読書会が生む関係性

本の交換会の日程が延期となって、次の日程をどうしようかと当初は持たれた話し合いでした。しかし、考えるに、交換会に来て頂いた方に面白みを感じてもらうには、並んでいる本に多様性、もしくは本を選んだ人の色が映し出されているとよいのではないか。そう考えると、交換会でより多くの人に本を並べてもらいたい。では、人をどのように募るのか。やはり、読書会を何度か開いていって、そこで「ことばのまち」ってこんな雰囲気なんだと感じてもらうのが一番でしょう。読書会という原点に立ち返って、より多くの人と関係性を持ち、機が熟した段階で交換会をやっていきます。

Jun 19, 202201:04:48
ことばのまちを話す会 - 広場と組合化

ことばのまちを話す会 - 広場と組合化

テーマ:ことばのへやの広場部分の構想、運営主体の組合化

広場部分の構想:壁一面に本を並べて、並んでいる本と持ってきた本を交換できるようにします。単に交換するだけではなく、持ってきた本にはメッセージカードを挟み込むことができます。広場では本の交換会も行おうと考えています。

運営主体の組合化:ことばのへやは誰かの私有物とはしたくないと考えており、個人が経営する代わりに組合を組織して組合が運営にあたります。組合の一つの事業として、取次からの本の仕入れを構想しています。シェア型書店の一箱本棚の店主は、新刊を並べる場合、組合に本を注文します。

May 11, 202256:29
ことばのまちを作る読書会vol.3 - 「関係人口の社会学」田中輝美

ことばのまちを作る読書会vol.3 - 「関係人口の社会学」田中輝美

読書会でのやり取りを音声で配信しています。今回のキーワードは「地域再生」です。取り上げた「関係人口の社会学」では、定住でも観光目的でもなく継続的に地域に関与する人たちを「関係人口」と呼び、その関係人口が地域再生に果たす役割を考察しています。

読書会という営みは、地域再生に資するところあると今回通じて考えました。一つの本、一つの課題を囲んで皆が話す、その過程で関係が構築されていき、その関係が読書会以外の営みにも発展していく。

このポッドキャストを聞いて「言葉の街」構想に興味を持たれた方は、cocktailbooks@live.jpまでご連絡ください。高円寺で言葉の街・準備室を始めます。実地もご覧いただけます。ぜひお話ししましょう。

Apr 26, 202231:47
ことばのまちを作る読書会vol.2 - 「思いがけず利他」中島岳志

ことばのまちを作る読書会vol.2 - 「思いがけず利他」中島岳志

読書会でのやり取りを音声で配信しています。今回のキーワードは「循環」と「偶然」です。いま私が使っている言葉は私が得たものではない。何世代も循環していくなかで偶然わたしのもとに言葉がやって来たのだ。言葉は循環を通して偶然わたしのもとにやってきたのだと今回の読書会ではお話ししました。

思えば言葉の街構想も偶然はじまったのでした。数ヶ月前には形のなかったものが、狩野さんと私が話す中で姿を得つつある。まだ私たちの頭の中の構想にはなくとも、偶然が重なって新しい状況が生まれるかもしれない。狩野さんと話しているとそう予感するのです。

このポッドキャストを聞いて「言葉の街」構想に興味を持たれた方は、cocktailbooks@live.jpまでご連絡ください。高円寺で言葉の街・準備室を始めます。実地もご覧いただけます。ぜひお話ししましょう。

Mar 18, 202221:60
ことばのまちを作る読書会vol.1 - 「これからの本屋読本」内沼晋太郎

ことばのまちを作る読書会vol.1 - 「これからの本屋読本」内沼晋太郎

高円寺でコクテイル書房を営む狩野と、古本屋開業を目指して西荻窪の音羽館で働いている杉田、2人で本の街を構想しています。

【本の街のイメージ】
言葉を中心とした街を作っていこうと構想しています。街の核はふたつ、「書店」と「図書館」です。
カッコを付けたのは、私たちが構想する姿は通常の本屋や図書館にはない面があるからです。
「図書館」には保育園や年老いた人が生活を送る場とレジデンスがある。
「書店」は、本だけでなく、不要になった家具や雑貨を次の人に引き渡す。
2年後をメドに街づくりを始めようと構想しています。
このポッドキャストを聞いて実際に参加したいという方、
とくに建築や行政、街づくりの見識がある方など、
どのような点で本構想に参加できるかを1000文字以内にまとめてsugitasuguru@gmail.comまでご連絡ください。
Mar 01, 202201:18:59